2020.06.16
亜鉛が不足すると薄毛になるのか
血や骨と同じように、当然髪の毛の栄養も食事で摂取した栄養素から作り出されます。日々の食事で必要な栄養素を摂取することは、健康な髪の毛を育て、薄毛や抜け毛の予防に大切なことなのです。
亜鉛不足によって薄毛を引き起こすという話を聞いたことは無いでしょうか。薄毛のケアをしている人は、髪の毛に必要な栄養素のひとつということはご存知かと思います。 亜鉛は、髪の毛には必要な栄養素ですが、体から失われやすい特徴があります。このコラムでは、亜鉛が薄毛とどのように関係しているのか、亜鉛を摂取できる食べ物、高率よく摂取する方法などをご紹介します。積極的に亜鉛は取り入れましょう。
抜け毛と亜鉛の関係
髪の毛は細胞分裂によって作り出されます。ミネラルの一種である亜鉛は、細胞分裂に必要な栄養素であり、髪の毛を育むために欠かせない栄養素なのです。
そのため、亜鉛が不足することで、髪の毛が育たなくなり、抜け毛が増え、薄毛になってしまいます。
亜鉛の働きとはどんなもの?
ケラチンを合成する
アミノ酸をもとに作られる髪の毛の主成分のが、ケラチンです。ケラチンが作り出せないと、主成分が不足してしまい髪の毛はつくれません。亜鉛はケラチンを合成するために必要な成分です。
ケラチンを作る過程は、食事でタンパク質を摂取しタンパク質が分解され、アミノ酸になります。その後、アミノ酸を再結合してケラチンを生成します。
アミノ酸を再結合してケラチンを生成する際に、亜鉛が必要になります。亜鉛が不足していると、たんぱく質をたくさん摂取しても髪の毛を作ることはできません。タンパク質を十分に摂っているのに薄毛が改善されない方は、亜鉛不足が考えられるかもしれません。
5αリダクターゼ酵素の抑制
5αリダクターゼ酵素は男性ホルモンを作るために必要な酵素です。テストステロに5αリダクターゼが働くことにより、強いジヒドロテストステロン(DHT)に変化します。
これがAGAを進行させる原因となります。男性ホルモンだから、女性の薄毛とは無関係と考えがちですが、女性にも少量ではありますが存在します。
亜鉛には5αリダクターゼ酵素の抑制する働きがあり、DHTの生成も抑えてくれます。そのため、薄毛の原因を抑制する効果が期待できます。
亜鉛が不足したら補おう!
亜鉛が多く含まれる食品
- 牡蠣
- 亜鉛を多く含む食品の代表格です。生牡蠣100グラムだけで、成人女性が一日に摂取する亜鉛の量として推奨されている量を補うことができます。他の亜鉛を含む食品と比べても、かなり亜鉛が豊富な食材です。
- レバー
- 豚レバー100グラムあたり、6.9mgほどの亜鉛が含まれています。
- 牛肉
- 牛肉には肩ロース、ミノ、ひれなどさまざまな部位に亜鉛を多く含みます。
- 卵黄
- 卵は生卵やゆで卵などで、毎日の食事に取り入れやすい食材ですので、意識して摂取しましょう。
- 煮干し
- 出しだけではなく、毎日のおやつやおつまみとしても食べることもできます。お菓子と置き換えるなおして、毎日の食事に工夫して取り入れてみましょう。
- 松の実
- 松の実もおやつやおつまみとして、親しまれている食品です。アルコールを飲むと分解するために体内の亜鉛が消費されてしまいますが、おつまみで松の実を食べれば亜鉛を補うことができます。
- ピュアココア
- 飲み物で亜鉛を摂取できるのはココアです。ピュアココアと砂糖など含まれる調整ココアの亜鉛の含有量は変化しますので、注意しましょう。
サプリメントげ摂取
亜鉛を多く含む食品がわかっても、苦手の食べ物が多い場合やメニューに手をかけられないなどで、毎日の食事に取り入れるのは難しい場合は、サプリメントで補うことをおすすめします。サプリメントは、短時間ですぐに飲めるため、手軽に栄養不足を補うことが可能です。さらに、クエン酸やビタミンCといっしょに摂取すると吸収がよくなりますので、それらのサプリと一緒に摂取し、マルチビタミンなどのサプリメントを使用したりするのもいいでしょう。サプリメントを複数同時に使用すると、亜鉛の摂取量が過剰になる可能性があります。サプリを使用する際は、それぞれどれくらい亜鉛が含まれているか事前にチェックしましょう。
亜鉛の働きとは?
亜鉛は、たくさん摂れば摂る程、良いわけではなく、過剰摂取は、体に悪影響を及ぼす可能性があります。 成人女性が一日に摂取する推奨されている亜鉛の量は8mgです。
一日100mg以上の亜鉛を長期間摂取し続けると、吐き気や嘔吐、脱水症状、だるさや発熱など亜鉛による中毒症状を引き起こす可能性があります。また、亜鉛は体内の銅を排出する働きがあるため、亜鉛を摂りすぎると、銅不足に陥ることも考えられます。
とはいえ、亜鉛を一日に100mg以上摂取するためには毎日1kg近い生牡蠣を食べることになります。そのため、食事だけで亜鉛の摂取量が過剰になることはあまりないでしょう。
気をつけなければならないことは、サプリメントの飲み過ぎです。効果がありそうだからと、亜鉛のサプリメントをたくさん飲み過ぎないように、気をつけましょう。
まとめ
亜鉛は健康な髪の毛を育むことに欠かせない栄養素ですが、飲酒や喫煙、ストレスなどによって体内から自然に消費されます。亜鉛豊富に含んだ食材を積極的に摂るように意識して、不足してしまう場合はサプリメントで補って、必要な亜鉛を摂取しましょう。しかし、亜鉛ばかり摂取するのでなく、良質なたんぱく質やビタミンなども忘れず、栄養バランスのとれた食生活を心がけましょう。
亜鉛を含む食品を摂っているのに薄毛が改善しない場合は、薄毛の専門のクリニックで相談されることをおすすめします。以外な原因が見つかるかもしれません。
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