「あれ？もしかして髪の毛が少なくなったかも…」ふと鏡を見たときに、薄毛が進行していることに気が付く方もいれば、周りの人に指摘されたことで薄毛が気になり始めたという女性もいるでしょう。女性の薄毛の治療方法は様々ですが、今回はミノキシジルを使った薄毛治療について紹介したいと思います。

ミノキシジルは、脱毛予防や薄毛発毛効果が厚生労働省によって認められている有効成分のひとつです。本来は血管拡張薬として開発された成分です。
ミノキシジルといえば、男性の薄毛治療で用いられているイメージが強いことから、女性が使っても問題ないのかと不安を抱く方もいるかと思います。しかし、今では、女性の薄毛治療にもミノキシジルが使われているのです。ただし、ミノキシジルには多少の副作用があり、抜け毛・薄毛の原因と考えられる事象が多いので、事前にミノキシジルを使用すべきかどうか判断することが必要です。

ミノキシジルを含む治療薬は、以下のものが挙げられます。

育毛剤は薬局などで手に入りますが、先ほどお伝えしたとおり薄毛の原因によっては効果を感じられない場合があります。副作用の心配もあるため、使用する際は必ず医師に相談するようにしましょう。

「びまん性脱毛症（FAGA）」と呼ばれるタイプの薄毛にはミノキシジルが有効とされます。いわゆる男性型脱毛症と呼ばれるAGAと女性版AGAが該当します。男性のAGAは、生え際のあたりや頭頂部の髪が薄くなりますが、女性のAGAは「女性男性型脱毛症（FAGA）」と呼ばれ、部分的ではなく、全体の髪が薄くなるところが異なります。
そのため、自分が「びまん性脱毛症（FAGA）」と呼ばれる薄毛のタイプだとわからなければ、ミノキシジルが自分に合っているのか判断がつきません。セルフチェックだけではなく、まずは医師に診断してもらうことが大切です。

誰にも知られず手軽に薬局やネットで購入できる、市販のミノキシジル配合発毛剤は確かに便利ですが、「びまん性脱毛症（FAGA）」ではない薄毛の症状では、ミノキシジル成分を与えても効果は期待できません。

副作用について理解する
ミノキシジルを含む育毛剤や外用薬を使用した際に、痒みや皮膚に熱さや刺激を感じ、人によっては発疹やかゆみを伴うことがあります。また内服薬の場合は、以下の症状が起こりうることもあります。

このような、副作用が挙げられます。もちろん、誰にでも起こることではありませんが、副作用について十分理解したうえでミノキシジルを用いた治療を行うことを検討することが大切といえるでしょう。

妊娠中・授乳中は使わない
女性の場合、妊娠中から産後にかけてホルモンバランスの影響により、薄毛になることがあります。妊娠中や授乳中はミノキシジルを含む治療薬は使用できませんので、ご注意ください。

女性用として販売されているもの使用する
ミノキシジル配合発毛剤を市販で購入するなら、必ず女性用を購入しましょう。濃度が男性向け5%、女性向け1%と異なるからです。なぜ濃度が違うのかというと、同じ薄毛でも、男性とは症状が少し違うことや、同じ濃度では副作用のリスクが大きくなるためです。

他にも、髪の寿命も男性と女性では違うからです。男性は2～5年、女性は4～6年といわれたり、ホルモンも異なるなど、諸条件が違うためにミノキシジル配合発毛剤に男性用と女性用があるのです。市販の製品を使用するなら、女性向けに開発されたものを選ぶようにしましょう。

自分で選ぶのが不安だったり、市販の発毛剤では効果がみられなかったりした場合は、専門の病院で治療を受けましょう。専門の病院といっても、AGA専門医院もあれば、皮膚科、美容クリニックといった選択肢もあります。

AGA専門医院：科学的に薄毛の原因を追及し、治療方法も選択できます。専門医師が在籍し、症例データもあります。
皮膚科：内服薬中心の治療となります。医師が頭皮を目視チェックする程度で、一般的に頭皮に施術はしません。
美容クリニック：内服薬だけでなく、頭皮からも薄毛に直接アプローチした治療を行います。

薄毛の進行を食い止めたいという思いから、まずは手軽なミノキシジルを含む市販の育毛剤から始めてみよう。と思う方もいるでしょう。しかし、女性の薄毛に効果的といわれている成分はミノキシジルだけではありません。症例に合わせた治療を受けて、1日でも早く薄毛を改善するためにも、まずは一度クリニックに足を運んでみてはいかがでしょうか。

クリニックに在籍する専門医師は、薄毛治療のプロフェッショナルです。ご自身でセルフケアするよりも、安心・安全な治療を受けることが期待できるではずです。